ARBITRO MAGAZINE

ROLEXの歴史 Vol.1

 

ロレックスについて学ぶ「ROLEXの歴史」

第一回目はロレックスの初期の頃の話や創設者であるハンス・ウィルスドルフ(Hans Wilsdorf)について。

ハンス・ウィルスドルフ

ロレックスという名前の名付けの親でもあるハンス・ウィルスドルフは1881年、ドイツのバイエルン州クルムバッハで誕生しました。

1900年、就職をする際にスイス・ラ・ショー・ド・フォンにあるクリオ・コンテンという時計の輸出会社に就職したことからハンス・ウィルスドルフは後の人生をかけることとなる、時計というもの本格的に出会います。

1903年、会社の異動か独立かは明らかになっていませんが、イギリスに活動の場を移します。その2年後の1905年、ロンドンの地に義兄弟のデイビスと一緒に「ウィルスドルフ&デイビス」(Wilsdorf and Davis )という時計商社を設立しました。

当初はジャン・エグラー社からエボーシュムーブメントを輸入して製造販売をしていたと言われています。

ジャン・エグラー社 … スイスのビエンヌにあったエボーシュムーブメントを開発・製造していた会社。

エボーシュムーブメントとは:半完成品のムーブメントのこと。時計業界ではムーブメントを一から(パーツやデザインなど)開発・製造できるメーカーは、ほんの一握り。

半完成品のムーブメントを仕入れて、各社がオリジナルのパーツや装飾を施して完成させるというのが一般的。設計・開発から製造までを一貫して行うことを「マニュファクチュール」と言います。

時計のケースはあの有名なデニソン社(Dennison)や他のケースメーカーから仕入れていました。

この頃(ウィルスドルフ&デイビス社)で作られていた時計の多くは宝飾店で売られていました。

初期の頃に製造されていた時計のケースバック(裏蓋)の裏側にはWilsdorf and Davis社製ということを表す「W&D」という刻印があります。

今では全ての部品を開発・製造している、いわゆるマニュファクチュールと呼ばれるROLEXですが、初期の頃はジャン・エグラー社からエボーシュムーブメントを、デニソン社などからケースを仕入れ、組立・製造をしていた商社だったんです。

しかし、会社を立ち上げた1905年というのは世間的にみても懐中時計がまだまだ一般的で腕時計といえば女性用のダイヤが装飾されたブレスレットに時計が付いたようなアクセサリーとしての役割が大きいような時代でした。

そんな中、これからは腕時計が来る!と思いいち早く時計の製造・販売を始めたハンス・ウィルスドルフの経営センスにはさすがと言うしかないですね。

1907年にはスイスのラ・ショー・ド・フォンに事務所を開設しました。時計の製造をするとなるとスイスにほぼ全てのメーカー(ムーブメントのメーカーや文字盤のメーカーなどなど)が集まっているので、イギリスをメインにやっていると何かと都合が悪かったんでしょうね。

1912年には創業当初から付き合いのあった(エボーシュムーブメントを仕入れていた)ジャン・エグラー社がロレックス・ウォッチ・エグラー SA(Rolex Watch Co Aegler S.A.) に社名を変更しました。これはロレックス向けの事業が大半を占めていたからなのか、実質的な吸収なのか。。

話は前後しますが、ジャン・エグラー社は1936年「マニュファクチュール・デ・モントレ・ロレックス・エグラー」という名に社名変更をしロレックス専業のメーカーになりました。

ROLEXの誕生

1915年、会社名をウィルスドルフ&デイビスから「ロレックス・ウォッチカンパニー」(ROLEX WATCH Co. Ltd)へ変更。これはその前の年の1914年から勃発した第一次世界大戦の影響を受けたためです。

上の地図は第一次世界大戦時、ヨーロッパにおける連合国と同盟国を表したもの。

どういうことかと言うと、当時、スイスからイギリス向けへ輸出をしていましたが第一次世界大戦中(1914年〜1918年)はドイツ人の名前である「ウィルスドルフ」がイギリス向けの輸出の際によろしくないということで変更をしたようです。

イギリスは連合国側、ドイツは同盟国側なので思いっきり対立している国同士ですからね。

そして、1915年、現在につながる「ROLEX」という名が含まれた会社名に変更されました。

次はその「ROLEX」というのはどのように決められたのか?ということについて見ていきましょう。

実は1908年には「ROLEX」という名前で登録商標を取って時計の製造を行っていたみたいです。それにしてもこのROLEXという言葉はどこから来ているのか?あまり知られていないかもしれません。

「ROLEX」この名前、造語なんです。ハンス・ウィルスドルフが、どの国の人・どの国の言語でも同じ発音(読み方)になるようにと考えた結果、ロレックスという名前に決めたと言われています。

ドイツ語やフランス語・英語・イタリア語など、どの国の人が読んでもROLEXはロレックスと読みます。なぜ「ROLEX」という名前になったかは色々な情報がありますが正確には分かっていません。

1920年、スイスのジュネーヴに「モントレ・ロレックス」(Montres Rolex S.A.)を設立しました。

この後の1926年からロレックスのトレードマークである王冠を使い始めたり、あのロレックス3大特許のひとつ「オイスターケース」が誕生したりと現在まで脈々と続いていく時計のお話が出てきますが、続きはVol.2で。

 
THE HISTORY OF SEIKO Vol.2
How to Use Cartier Watch (Instruction Archive)

MENU

Back

Share to