ARBITRO MAGAZINE

時計の修理は何をするの?

 

時計マニアや時計関係の仕事をしている人以外は開けることが無い、時計の裏蓋(ケースバックとも呼ばれます)。その裏蓋を開けるとケースの中にムーブメントと呼ばれる時計の心臓部にあたる機械が固定されています。

裏蓋を開けるとムーブメントが入っています。この後、ムーブメントをケースから取り外してさらにバラバラに分解していきます。

次に各部品は専用の洗浄液で超音波洗浄されて、これまでの汚れや油などを落としきれいな状態に戻ります。

洗浄が終わるとまたムーブメントを組み立てていきます。その時に部品の状態を見極めて交換が必要な部品は新しい部品へ交換されます。

ムーブメントの組み立ての際にはムーブメントの各部に注油をします。これは部品の摩耗や摩擦を最小限に抑えるため。この注油も多すぎても少なすぎてもダメで、適量の注油を行わないとムーブメントの精度や耐久性に影響します。

上の輪っかのような部品に細い糸のようなものがあるのがテンプと呼ばれる部品。このテンプが1往復するのを2振動とすると、ロービートのもので(18000振動/毎時や21600振動/毎時)1日に換算すると50万回以上の振動を刻みながら動き続けています。

精度の調整で最も大切なこのテンプ部分の調整を修理職人は専用の測定機器で計測しながら数日間に渡るランニングテスト(計測検査)を行っています。

次に、ケーシングと呼ばれるケースの組み立て作業を行います。

この作業では防水機能が付いているものはもちろん、非防水モデルの場合も防水性能やケースの密封性を高めるため古くなったパッキン類は交換し慎重に組み立てていきます。

ケーシングが終われば防水機能があるモデルについては防水検査を行います。規定の水圧に耐えられるかのテストとして減圧・加圧・ケース内の結露の検査をして問題無いか確認をします。

各工程の厳しい品質検査を行ったあと、最終的な検査を行います。

自動巻きの場合はパワーリザーブのチェック、全てのモデルで精度のチェックなどを最終確認します。最終確認の際に精度が出ないなどの不具合が見られる場合はもう一度分解〜組み立て、最終チェックまでの工程を再度行います。

このような緻密な作業をオーバーホールや修理の際には行います。

ヴィンテージの時計は上記の厳しい検査にクリアをしても使っているうちに何かしら不具合が出てくるもの。ヴィンテージカーと同じで修理をしながら長く使うもの、そうゆう認識で持ち続けることが大切かなと思います。

 
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