ARBITRO MAGAZINE

修理職人の仕事 Vol.2

Matsuno-Tokeiten
 

オーバーホールなどをいつもお願いしている静岡の松野時計店さん。

アルビトロが探しに探して、信頼できる修理職人さんに辿り着いた松野時計店さん。(松野さんのHPはアルビトロが制作しました)

松野時計店さんはアルビトロが初めから大変お世話になっています。

アルビトロが修理職人と出会うまで | Arbitro

アルビトロが修理職人と出会うまで Arbitroが取り扱うヴィンテージ時計のオーバーホールや整備はどこで行われているか?ということについて。 ヴィンテージ時計で一番重要なポイントとして整備やオーバーホールが挙げられると思います。

詳しい経緯は上の記事からどうぞ。

松野時計店さんは、お二人の名字から一文字ずつ取ったという分かりやすいネーミングの、2人の修理職人さんからなる静岡のお店です。

1960年代・1970年代のヴィンテージクロノグラフからROLEXや現行の時計まで、様々な時計修理をされてきた修理のスペシャリスト。

アルビトロの取り扱っている時計は、修理職人が丁寧に仕事をしたものだけですが、これをどうすれば多くの方に知ってもらえるかな?と考えた結果、どんな感じで修理(オーバーホール)をしているのかを見てもらえば良いんじゃないかと思ったわけです。

それではオーバーホールの様子を見ていきましょう。


裏蓋を緩めて取り外す手前の段階。

サッと裏蓋を取り外して。。

バラしていき、風防・ベゼル・ケース・ムーブメントに分けます。

ケースの上のゴムのようなものはパッキンです。このパッキンをかませることで密封性が高まり防水性が保たれます。

パッキンが劣化してくると、その分隙間が空いてスカスカの状態になってくるので湿気や水が入りやすくなり、故障につながるっていう理屈です。

これはリューズのパッキンについても同じ。

“できるだけ定期的なオーバーホールやメンテナンスをしましょう”とよく言われるのは、年数が経つとパッキンの劣化や油の酸化などが起き、部品が本来の役割を果たすことができなくなるので交換や注油が必要になってくるんですね。

オーバーホールはムーブメントを最良の状態に保っておくには必ず必要なこと。

最大の理由は「大切な時計を長く使えるようにする」からなんですね。

ムーブメントの状態などを判断する職人の様子。

写真の手巻きのムーブメントは1960年代の国産時計のもの。

職人さんの必須アイテム、片目用のルーペ。ネジなどは1mm以下の長さなので肉眼では作業ができない非常に細かな繊細な仕事です。

さすがベテランの職人さん。手際よく、かなり早いスピードで正確に部品の取り外しが進められます。

専用の工具がいくつもあって用途別に使い分けが必要なんです。

これはカレンダーディスク。この部分が回って日付を表しています。

左のガラスで蓋をしたパーツ入れに、文字盤や針などを保管している様子が分かりますね。

バラし作業が終わると上のような容器にパーツごとに分けられて洗浄の作業に入る、という流れです。

これが地板(Main Plate)と呼ばれる部品を載せる板状のムーブメントの部品です。リューズとそれに関連する巻き芯やキチ車・鼓車などが付いている状態。

それらを取り外して分解をした後の写真です。手巻き時計の場合は部品点数がまだ少ない方なのでパーツの数はこれぐらいですが、クロノグラフなどになってくるとこの3倍ぐらいの点数になるので、作業の時間もその分必要になってきます。

こちらは自動巻きのムーブメントを分解しているところ。

少し遠いですが自動巻きの重要なパーツ、円錐の形をした「錘(おもり)」が真ん中にあるのが分かるでしょうか?

パーツが米粒より小さいですね。こんな小さい部品が一つのムーブメントの中に多く入っていて、それが連動することで針を動かしているということを想像すると何だかすごいと思いません?

重要な部品は特にですが、不具合がありそうな部品はこの顕微鏡で歪みや欠損など無いかをチェックします。

ドライバーだけでもこれだけの種類を使い分けて作業をしているんですね。

そして全て分解した部品は洗浄をして、組み立て(注油含む)・研磨(必要なもの)・調整を行うという工程です。

バフがけと呼ばれる研磨作業を行う機械。

この研磨作業も長年の経験が必要になる難しい仕事です。

単純に研磨と言ってもバフを当てる強さや角度・回転数、研磨剤の種類や量などを、その時計に合った最適なものにしないと美しい仕上がりにならないんです。

研磨作業の様子。これまで見てきたように、時計の修理や研磨は繊細な作業の連続なのでかなり神経を使うということを分かって頂けるかと思います。

防水性のチェックが必要なモデルの場合は防水検査も大切な仕事のひとつ。

これも専用の機械で水圧に耐えられるかをチェックします。

また組み立てたら終わりでは無く、ランニングテストを数日間かけて行い、問題が無いかしっかりと確かめます。

その時に精度(日差)を確かめ、問題があるようであればもう一度調整をして、またランニングテストをするんです。

どれぐらいの精度(日差)に収めるかはムーブメントと呼ばれる機械によって変わってきますが、この辺りはきっちり仕事をして頂いてます。

特にヴィンテージの時計(ムーブメント)は修理職人さんの腕によってかなり仕上がりに違いがありますが、ベテランの松野時計店さんのお二人にお願いしているので、アルビトロの時計は安心してお使い頂けると思います。

本当はもっといろいろな工程があるのですが、全てをご紹介するのは長くなりそうなので別の機会にご紹介しますね。

 
修理職人の仕事 Vol.1 "Airy's"
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